2003年11月15日

(別館から)
エンジンの火の熱が伝わる時に起こることを見てきたけど、どんなルートで熱が伝わるのか実際の部品で考えてみよう。

熱は燃焼室で主に発生するよね。
燃焼室にある部品、覚えてるかな?
もう一度書くよ。
シリンダ、シリンダヘッド、バルブシート、吸気バルブ、排気バルブ、プラグ、ピストン、ピストンリングだったよね。

それぞれの部品から熱が伝わる経路を書くよ。
細かいところは省略してるけど、エンジン各所のいろんなところを通って行くんだ。


吸気/排気バルブ → 未燃焼の吸気
吸気/排気バルブ(傘の端のほう) → バルブシート → シリンダヘッド
吸気/排気バルブ(傘のまんなかへん) → バルブガイド → シリンダヘッド
吸気/排気バルブ(傘のまんなかへん) → コッタ → リテーナー → バルブスプリング → シリンダヘッド
吸気バルブ → 燃料のガソリンの気化熱 → 吸気 

プラグ → シリンダヘッド
プラグ → プラグキャップ → 空気
プラグ → プラグキャップ → プラグコード → 空気
プラグ → 空気

シリンダヘッド → シリンダヘッドのフィン → 空気
シリンダヘッド → ヘッド上部のオイル → エンジン各部 → 空気
シリンダヘッド → ヘッド上部のオイル → オイルクーラー → 空気
シリンダヘッド → ヘッド上部のオイル → オイルタンク → 空気
シリンダヘッド → ヘッド上部の水 → ラジエター → 空気
シリンダヘッド → マウントボルト → フレーム → 空気
シリンダヘッド → ベアリング → カム → カムギヤ → カムチェーン → クランク(カムギヤ) → オイル → クランクベアリング → クランクケース → 空気
シリンダヘッド → ベアリング → カム → カムギヤ → カムチェーン → オイル → カムチェーンテンショナ → シリンダ

ピストン → ピストンリング → オイル → シリンダ
ピストン → ピストンピン → コンロッド → クランク → ベアリング → クランクケース → 空気

シリンダ → 空気
シリンダ → ガスケット → クランクケース
シリンダ → ヘッドガスケット → シリンダヘッド
シリンダ → スタッドボルト → クランクケース
シリンダ → スタッドボルト → シリンダヘッド
シリンダ → オイル(クランクケース内)
シリンダ → 水

主にシリンダとヘッド → 水 → ラジエター → 空気
エンジン各部 → オイル → オイルクーラー → 空気
エンジン各部 → オイル → エンジン各部 → 空気


すごくいろんなところを通っているのわかったかな。
一部を除いて、
燃焼室 → いろんなところ → 空気
っていうパターンになっているんだよね。


各部品の間の透間にオイルが入り込むことで、部品の間で、より多くの熱を運んでいるんだよ。とくに動く部品は間にすきまが必要だからオイルの役割が大事なんだよね。

部品の間で熱を運んでいる以外にオイル、水、ケース内部の空気などが流れることで熱を運んでいることも忘れないでね。オイルは潤滑の機能だけじゃなく熱を運ぶのにもつかわれているんだよ。

熱を早く逃がすためには、それぞれの部品の間で熱を受け渡ししやすくすることとオイルや水や空気がより多く流せればいいってことわかるよね。


次は代表的な部品について見ていこう。

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