2003年11月16日

(別館から)
エンジンの熱対策の番外編で、例として、SRの純正品をベースに、放熱・吸熱対策と摩擦熱の防止、オイルへの放熱の増強などを中心にした熱対策を考えてみたよ。
なんだか結構、地道?

■バルブ
・下面鏡面加工(吸熱対策)
・吸気上面にサンブラかWPC(放熱対策)
・軸、WPC(熱伝導性向上、摩擦熱対策)

■バルブガイド
・WPC(熱伝導性向上、摩擦熱対策)

■リテーナー
・サンブラ&WPC(放熱対策)

■吸気ポート
・キャブと口径あわせ(吸入効率、流速アップ)
・段取り&サンブラ(放熱対策、ガソリン気化促進)

■排気ポート
・段取り&鏡面(流速アップ、吸熱対策)
・エキパイと口径合わせ(吸熱対策)

■ヘッド下面燃焼室
・段取り&鏡面(吸熱対策)

■ヘッド下面
・下面の接合部、砥石で平面だし(熱伝導性向上)

■ヘッド上面
・オイルだまり加工(ドリルでディンプル&ルーターで溝)(放熱対策)
・サンドブラスト(放熱対策)
・タコユニットはずし&ブリーザー新設(摩擦熱対策、放熱対策)

■ヘッド外側
・空気穴拡大(放熱対策)
・フィン上面、ドリルで浅く穴開けてディンプル加工(放熱対策)
・リブ削りとばし(放熱対策)
・バリとり(放熱対策)
・サンドブラスト(放熱対策)

■ヘッドオイルライン
・側面だけではなく、旧式の後方のオイルラインにも供給(オイル流量アップ)
※オイルポンプの能力が不足して、送油量が不足する可能性があります。
 (指摘ありがとうさんです。KEIさん)

■ピストン
・オイル穴拡大(オイル流量アップ)
・ピストンピンの穴WPC(放熱対策、摩擦熱対策)
・ピストンリングの溝の縁のバリトリ(放熱対策)
・側面、モリブデンコート(放熱対策、摩擦熱対策)
・下面、バリトリ&サンドブラスト&WPC(放熱対策)
・上面、バルブリセスのエッジの角を丸める(吸熱対策)

■ピストンリング
・WPC(摩擦熱対策)

■ピストンピン
・中身&表面WPC(放熱対策、摩擦熱対策)

■シリンダ
・フィン、バリとり(放熱対策)
・フィン、サンドブラスト(放熱対策)
・カムチェーンラインの穴サンドブラスト(放熱対策)
・上面と下面の接合部、砥石で平面だし(熱伝導性向上)
・上面と下面の接合部、液体ガスケット代わりに放熱用シリコンシール剤(熱伝導性向上)

■クランクケース
・上面の接合部、砥石で平面だし(熱伝導性向上)

■ロッカーアーム
・オイル穴拡大(放熱対策、油ぎれ対策)
・表面、サンドブラストかWPC(放熱対策)
・超硬チップ、WPC加工(摩擦熱対策、油ぎれによる焼き付き対策)
・軸側面バフ加工(摩擦熱対策)

■カム
・カムの山の縁のバリ取り(摩擦熱対策)
・カム山WPC加工(摩擦熱対策)

■カムチェーン
・外側バフ加工(摩擦熱対策)

■そのほか、ワッシャー類
・表面バフ加工(摩擦熱対策)

部品の置き換えを考えないとこんな感じかな。

熱による不具合、ノッキングやデトネーション、ピストン溶解なんかが防げるから、高圧縮、高回転形のエンジン組むときにも、ここで上げた加工は応用できると思うよ。キャブセッティングのスイートスポットも広げられるはずだしね。

そうそう、コストで考えると、オイルが高温になる劣化がないから、長持ちになるはずだよ。手間はかかるけど、お得なこともいっぱいって感じだね。目いっぱいやると、結構かかるから全然元取れないけどね。

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